人が、感情を否定してしまう理由に、「思考との違いを知らない」というものがあります。
それではそもそも、感情と思考の違いとはなんでしょう?
その前に、人は認知において、このようなステップを踏むと、私は考えています。
例えば、失恋した女性がいるとすれば、
このようなステップをふむこともあれば
このようなステップをふむことも、あります。
どちらも、失恋という事実は同じですが、その後の行動は大きく違いますよね。
恐らく前者の人は、周りを不快にさせるので、周りからは煙たがられ、一層不幸になっていくでしょう。そしていつまでたっても、過去の失恋を「不幸な出来事」として捉え、自分を不幸な人と位置付けてしまうことでしょう。
しかし、後者の人は、前向きに行動したことで、もしかしたらもっと良い出会いがあるかもしれません。そうすると過去の失恋も「自分の糧となった」と思えることでしょう。
前者と後者の違いは、「思考」であって、「感情」ではありません。
しかし、感情と思考はどちらも自分の内面で起こることのため、見分けがつきづらいです。
そのため、「悲しい」という感情を持つこと自体がマイナス思考を意味する、と間違えた認識を持ってしまう人は少なくないのです。
そして、前向きで優しい人ほど、前者のようになってしまうことを恐れて、無理に感情を捻じ曲げてしまいます。
そして、無理矢理ポジティブになろうとします。
この方法は、確かに短期的に見ると効果があるように見えます。
しかし、実際には感情は消化しきっていないので、必ず後でその反動がきます。
暴飲暴食や無駄遣いをしたくなったり、他人に対してやたらとイライラしたり、何でもない時に涙が止まらなくなったりします。
何より自分の心が、悲しみを無視されたことに傷つき、苦しみます。
ですから、感情を否定してはいけないのです。
しかし、「感情」と「思考」、一体どうやって見分ければ良いのでしょう?
その話は、また次回の「感情と思考の見分け方」でお話ししますね。